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3月27日 阪神VSヤクルト なぜ田口投手は攻略されたのか?キーはあの選手!

 

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阪神VSヤクルト(9-5)

 

皆様,こんにちはドルです。

今回は3月27日に行われた阪神ヤクルトについて

序盤で試合を決定づけた阪神タイガース(3回で6得点)

田口投手を打線全体で攻略したその背景を私なりに考察する。

 

 

1.田口投手VS阪神打線

初回からストレートにタイミングが合う。

1番 近本 ヒット

2番 糸原 ヒット

3番 マルテ 四球

変化球を悠然と見送るマルテ選手の天才的な選球眼で四球

ここがキーポイント。四球前のストレートを左翼へ特大ファール。

やはりストレートを狙われている。

 

4番 大山 犠飛

5番 サンズ 犠飛

この2人もストレートを強振。

田口投手にとってはかなりストレートを投げづらくなったのではないか。

 

続く6番 佐藤輝明 ホームラン

佐藤輝明選手に対しては初球のボール気味の変化球はファール

2球目も同じ球を続けるが甘く入りホームラン

甘い球とはいえ,初球の空振りからしっかりと修正して打つあたりはさすがである。

 

初回の時点で

1.ストレートは芯で捉えられる

2.ボールになる変化球は見送られる(特にマルテ選手の四球)

3.甘く入れば痛打される。という田口投手を完全に攻略しているように思える。

 

文面で見れば理想的で「当たり前」と思われる展開だが,プロレベルでここまで攻略するのは中々難しい。それだけ阪神打線の好調さが伺える。

 

3回の攻撃

3番 マルテ 2打席目も四球 ボール球を一切振らない天性の選球眼

4番 大山 変化球を2塁打

ここまで変化球を見切られるとストレートを投げたいところだが,初回からストレートを芯で捉えている。(2回表も山本選手がストレートを捉えている)

結局はボール球の変化球で誘う一択になってしまう。

ただ,阪神打線全体がボール球を振らない。阪神打線全体で攻略した結果と言える。

 

6番 佐藤 四球 

佐藤選手に対しては内角を攻めるもまったく反応なし。浮いた変化球を強振した上の四球。ルーキーらしからぬ風格。

 

続く7番 梅野 2塁打

低めのボール球を見送り,甘く入った変化球をヒット。

もう止められない。田口投手交代へ。

 

1.2回でストレートを攻略し,望みの変化球も3回で攻略。

打線で田口投手を攻略してK.O

まさに理想的な展開である。

2.青柳投手VSヤクルト打線

序盤から低めの制球が抜群によく,危なげない投球を続ける。最大の山場が5回。

青木選手に適時打を許し,悪い流れの中対する3番山田選手(2死1.2塁)

 

今までは内角へのツーシーム系or外角へ逃げるスライダーの組み立てであったが

決め球に選択したのは内角から曲げるスライダー

この試合を通して初めて投じたコースと球種の組み合わせ

この試合最大のピンチを初めての決め球で乗り切る(捕手の要求通り)

相手の山田選手も腰が引けるほどの予想外の球

 

おそらく序盤で大量にリードしたので,ピンチの時に使えるようにあえて使っていなかったと考える。

これも3回6得点の効果である。それだけ田口投手の攻略は大きかった。

3.ヤクルトの好材料

1. 中継ぎで登板した2番手今野投

とにかくストレートが強い印象。低め・高め共にストレートで押していける。

決め球としての変化球も注目していきたい。

 

不安材料としては先発完投型が少ないため,登板過多になった時にストレートがどれだけ通用するかという所。本拠地が神宮球場なので,アンラッキーなホームランもあると思うが,ひとまず前半戦はいい成績を期待して見ていきたい。

 

2.安打製造機 内川選手

1打席目 外のスライダーで三振

2打席目 追い込まれてから同じ外のスライダーを捉えてヒット

もし同じ配球で打ち取られていた場合,3打席目も同じ攻め方を続けていただろう。

ただ,外のスライダーを捉えたため,3打席目以降は別の攻め方で来る。

 

3打席目 全球内角の動くボール

右打者で青柳投手のスライダーを捉えた数少ない打者。

その次の打席でどのような配球をしてくるのか非常に興味深かった

ここで打ち取られたが,問題はない。

 

143試合という長いシーズンの中で相手バッテリーの攻め方がもう2パターンも分析できたからである。ここで分析を重ねてまた攻略法を潰していく。

攻略法を丸裸にしてしまえば,あとは整理するだけである。シーズンを通して,内川選手は頼りがいのあるバッターになるであろう。同じ攻め方が通用しない一流打者たる所以ではないか?そう感じた。

4.最後に

次回の阪神VS田口投手が非常に楽しみである

右打者であれば内角のカットボール

左打者であれば外角の出し入れ(特にスライダーのキレ)がポイントだと考える

今日の試合は阪神打線の圧勝であったが,この戦いを経て次回の攻め方と対応策を見ていくとさらに野球の奥深いものが見え,さらに違った視点で観戦できると思う。

阪神打線VS田口投手第2ラウンドも注目!