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最高峰の投手戦,チームとして打ち崩した中日,その背景とは?

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皆様,こんにちはドルです。

今回は4月27日に行われた阪神VS中日について

阪神:西投手・中日:大野投手。両チームのエースが見せた高レベルの投手戦

いかにして中日が勝利を手にしたのか?

エース相手に勝つには鉄則ともいえる,チームで崩す姿勢はいかに?

分析していく

阪神VS中日(1-2)

1.注目を集め続ける怪物・佐藤輝

非常に楽しみにしていた一戦

2回に怪物が試合を動かす

6番 佐藤 HR

甘く入った3球目のツーシーム。完璧に捉えた

野投手は試合を通して甘い球が数球しかない。ただそれを捉えるとチャンス

その数少ないチャンスを捉えたルーキー。素晴らしい打席であった。

 

しかし,ここから素晴らしいのが大野投手。特に右打者の外に沈む速いor遅いツーシームは圧巻であった。右打者を並べても外のボールが非常に良いので攻略が難しい

今後はこの外に沈むボール。この球をどう対処するのか?阪神だけでなく他の球団にも注目しながら見ていきたい。

 

2.西投手生命線のシュート,前回から続く不穏な流れ

まず,前提として文句のつけようのない素晴らしいピッチングである

ただ,少し気になる点があったので,ここで取り上げておく

 

まずは,前回の巨人戦の内容を軽く振り返る

5回4失点ながら勝ちを手にした西投手,普段の様子から比較して打ち込まれた

原因としてスライダーが少々甘く,シュートも高かった

結果的に両球種を修正することは難しく,5回でマウンドを降りることになる。

ここがどのように修正されているのか?本日の注目ポイントであった

 

結論から言うとこうである

シュート→素晴らしい制球,本日の投球の軸になっていた

スライダー→珍しく,まだ高い。スライダーで三振を奪ったシーンもあったが,高橋周選手のヒットや福田選手への左飛は失投であった

 

シュートスライダーの2軸に加えてチェンジアップで落とすのが理想形であるが,今回はシュートを軸にチェンジアップ,そして時折スライダーを混ぜる。そのような配球であった

そして軸として信頼していたシュートを打線として狙っていたのが

中日であった。

突破口は成長著しいあの若手選手であった。

 

3.果敢に振る徹底ぶり,狙い球を絞った中日打線

ここまできたらお分かりであろうか?狙い球は西投手の投球の軸となっていたシュートである。幾度となくその場面は見られた。まずは2回・3回の攻撃

ビシエド・阿部・木下・根尾選手と続けてシュートを果敢にスイングしていた

ただこの場面では,西投手に軍配が上がる。

 

4回裏

2番 京田 二ゴロ

非常に興味深い場面である。

初球のスライダーを見逃して,2球目のシュートを強振。

凡打になるものの中日打線がシュートを狙っていたのは明らかであった

この球を捉えるか?西投手が持ちこたえるか?そんな戦いであった。

 

4.ついに捉える中日,成長中の若手が切り込む

6回裏,襲い掛かる中日打線

8番 根尾 ヒット

1番 大島 ヒット

2番 京田 犠飛

いずれもシュート(根尾選手には少し抜けたチェンジアップか?)を捉えられる

中でも京田選手に関しては一貫してシュート狙い。前の打席でしっかりと振っていたからこそ,貴重な打点を挙げることができたと感じる。

 

7回裏,ついに中日が逆転に成功する

4番 ビシエド ヒット

5番 高橋周  ヒット

6番 阿部   バント失敗

7番 木下   ヒット

木下選手のタイムリーで逆転に成功する。

1球目は様子見のスライダー。ボールになったが素晴らしい球であった

これまでの配球であれば,2球目はシュート。ここが配球の深い所であろうか

阪神バッテリーはチェンジアップを選択。木下選手の打ち方を見てもシュートを張っていたことは間違いないだろう。ただ崩されながらもチェンジアップを拾い,左前に運ぶ。

 

本当に紙一重の攻防であったが,勝負強い木下選手のバッティングが上回ったこと,次に8番根尾選手が控えていたことからストライクでの勝負が妥当であった中での失点,致しかない失点である

それだけ,中日が打線として機能していた。

 

5.今後の両エースの展望

まずは圧巻のピッチング大野投

注目は前述したが対右打者への外のボール。ツーシームやフォークなど多彩に操る

このコースをどう対処していくのか?また大野投手はどのように使うのか?見逃せない

 

そして調子が悪いなりにも,素晴らしい投球であった西投手

やはりスライダーの精度が次もカギを握るだろう。

シュートスライダーの2軸がある程度まとまれば,本当に手が付けられない

次戦以降の投球にも要注目である